「文化芸術とビジネスの交差点 : 持続可能なステークホルダー資本主義を思索する」Venture Café Tokyo Thursday Gathering #122

日本最大級のスタートアップ集積拠点と言われるCIC TokyoにYHIAISM 代表 泉志谷忠和が登壇しました。

With・Postコロナがニューノーマルとなり、これまでの産業構造や社会通念が大きくパラダイムシフトする歴史の転換点、創造活動や文化芸術産業はいかにあるべきか。

 COVID-19による影響で、文化芸術領域の各種イベントが延期・中止となり、作品やモノの販路が制限され、文化芸術従事者の創作、成果の発表や表現の仕方に制約がかかる中、その事業の継続や雇用の維持が危惧されている。文化芸術領域に対する政府の560億円の補正予算や各民間の寄付など、その支援自体は価値あることだが、今後は、これまでの損失補填というステージから脱却し、次世代の文化芸術事業・ビジネスモデルの創造と、同領域そのものの在り方や価値の再定義が求められていく。

 従来のグローバル資本主義が大きく揺さぶられ、利益至上主義からSDGsを中心に据えた「ステークホルダー資本主義」への転換の必要性が叫ばれる中、文化芸術には、その基盤となる思想や哲学を形づくる力がある。

 本パネルでは、自らも音楽ライターとして活躍しながらyahoo!でアートプロジェクトを立ち上げた宮内俊樹氏、アート×ブロックチェーンでアート流通のインフラを目指すスタートアップ『スタートバーン』代表の施井泰平氏、文化芸術領域に特化したプロデュース・コンサルティングファーム『YHIAISM』代表の泉志谷忠和氏、社会課題を解決する事業創造を支援するインキュベーター『Spero』代表の高橋ひかり氏が、それぞれの立場から、With・Postコロナに求められる文化芸術事業、及び、持続可能性や創造活動の民主化など、新たな時代そのものの未来像を展開しながらバックキャスティングで文化芸術の価値を考える。

■ 登壇者情報

施井 泰平 スタートバーン株式会社 代表取締役 最高経営責任者 (CEO)

1977年生まれ。少年期をアメリカで過ごす。東京大学大学院学際情報学府修了。2001年に多摩美術大学絵画科油画専攻卒業後、美術家として「インターネットの時代のアート」をテーマに制作、現在もギャラリーや美術館で展示を重ねる。2006年よりstartbahnを構想、その後日米で特許を取得。大学院在学中に起業し現在に至る。東京藝術大学での教鞭を始め、講演やトークイベントにも多数登壇。

宮内 俊樹 京都芸術大学 客員教授, 音楽ライター, フィラメント, ヤフー

1967年生まれ。早稲田大学法学部卒。雑誌編集者を経て、2006年ヤフー株式会社に入社。2012年より社会貢献サービスの全体統括、大阪開発室本部長を歴任。天気、路線、防災のサービスを統括し、Yahoo!天気アプリを2年で7倍のユーザー数に成長させる。その後はオリジナルメディア「Future Questions」の編集長のほか、アート、防災、行政、社会貢献等の複数プロジェクトに携わる。複業として2018年よりフィラメントのCCO、京都芸術大学の客員教授等、マルチに活動する。

泉志谷忠和 YHIAISM 代表, Renaissance Program Co-founder 共同代表

1987年生まれ。音楽一家の元で育つ。慶應義塾大学SFC卒業。2014年、日本初のゲーム音楽専門のプロオーケストラ JAGMOを創業、代表取締役CEOに就任。世界で活躍する音楽家達と共に、サントリーホール、オペラシティ等、国内外で公演を展開。2年で約30公演、5万人超の動員を記録。2016年、NHK音楽祭に演奏出演し、M&Aを経て引退。文化芸術領域に特化したプロデュース・コンサルティング業を開始。各文化芸術領域の経営健全化、イノベーション創出に従事。

高橋ひかり 株式会社Spero 代表取締役, 株式会社OneGreen 代表取締役, 京都芸術大学 客員教授,Renaissance Program Co-founder 共同代表

1989年生まれ。慶應義塾大学SFC卒。「共感と共創」がキャリアテーマ。2015年リクルート社にて、ハードウェアベンチャーに中小企業や専門家をマッチングしものづくりを実現する事業「BRAIN PORTAL」を立ち上げる。その後、研究開発特化型VCにて、研究シーズとCxO候補のマッチングシステムなどを立ち上げ。2018年、社会課題解決ビジネスを創出するソーシャルインキュベーターSpero創業。2019年より京都芸術大学にて産学連携のラボを運営する。2020年、OneGreen創業。

イベント詳細(終了済み)